ゼロ旅ツアー実証実験 in 長野県塩尻市 に参加しました。

先日、本サイトでも度々紹介している「ゼロ旅」の実証実験を実施して参りました。

このようなご時世ではございますが、当社社員がスタッフとして参加して参りましたので、その様子をご覧ください。

目次

ゼロ旅とは

現在政府が発表している「地域脱炭素ロードマップ」は、2050年の脱炭素社会実現に向けて政府がまとめたものです。その中で政府は、移動中のCO2排出をゼロにする「ゼロカーボン・ドライブ」を重点施策として取り上げています。

一般的な旅行においては「移動」が必ず伴います。そしてその過程では特に自動車の場合、必ずCO2を排出しています。それらをゼロにし、かつ参加者が環境に優しい取り組みを学べるプログラムを当社パートナーと考案したのが「ゼロ旅」です。

当社はこれまでも実験を繰り返して参りました。今回は、旅行代理店である(株)ジャパトラ様のお力添えを得て、また地元の方にご参加頂く形で商用化実験を行っております。

参考記事:【プレスリリース 2021.06.21】 脱炭素時代の新しい移動手段「ゼロ旅」を、熊野の地で実験

ツアー開始

朝10時、参加者の皆様、添乗員、スタッフがJR塩尻駅に集合しました。今回のゼロ旅における移動は電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV)を用いて行います。当社所有のTesla Model3も活用しております。

出発前に、まず参加者の皆様へ主旨説明。脱炭素社会とは何か、なぜゼロ旅が求められているのか、を丁寧にご説明させて頂きます。そこで質問が参加者の方からございました。

走行中の動力(電気または水素)は、どのようにしてカーボンフリーになるんですか??

実に鋭いご質問です。実は厳密にはEVに充電される電気にも系統電気が使われている場合がございます。この場合には、実際にどこかで発電された再生可能エネルギーを使用量に応じて「オフセット(=相殺)する」という手法が取られています。今回は当社のパートナーが開発された、ブロックチェーンを用いてリアルタイムに再エネ価値を取引するシステムを使用します。

実は本システムの開発には、当社も携わっております。

ツアー1箇所目 〜未空うるし工芸 様〜

駅を出発し、一行は山間の街、木曽平沢へ。塩尻駅からおよそ30分。この場所は古くから漆器の産地として有名な場所です。一件目は同地にある漆器工房に伺います。

この工房のオーナーは現在40代で、業界ではもっとも若い年齢だそうです。漆器の作り手も年々高齢化しており、その後継者が課題になっています。

どのような思いで漆器に携わっているのか、漆器作りとはどういうものか、木曽平沢という漆器の街をこれからどうしていきたいか。伝統産業を地域でどのように守っていくか、という当事者のお話に心打たれるものがありました。

ツアー2箇所目 〜えびさわ農園 様、つむぐ農園 様〜

続いては、美味しい信州野菜を頂くべく、地元の農家さんに会いにいきます。

えびさわ農園様ではサニーレタスを、つむぐ農園様ではとうもろこしを収穫体験させて頂きます。

※新鮮かつ糖度の高いつむぐ農園様の「糖もろこし」は生でも食べることができます。

ツアー3箇所目 〜ランチ、BBQ〜

収穫をした野菜をそのままBBQで頂きます。やっぱりとれたての野菜は美味しい。色と艶も素晴らしいです。

感染症対策の為、十分に距離をとり、また換気の良い外で楽しく頂きました。

参加者の感想

信州ならではの伝統産業と高原野菜収穫を体験した参加者からは、

移動中の音がガソリン車に比べて静かでよかった。

環境に配慮した新しいツーリズムについて理解できた。

などの声を頂戴することができました。

一方で、再エネ価値を取引するのに手数料等がかかることから、ゼロ旅は一般的なツアーよりも少し高いことが想定されます。それに対しては、

普通のツアーよりも10%くらいなら高くても良い

コンテンツ内容にもよるのでわからない

という正直なご意見を頂くことができました。商用化を検討する上では非常に貴重なご意見です。

まとめ

今回のツアーの移動距離は、塩尻市内で総計55kmの走行がございました。その中で割り当てた再エネ価値を計算すると、6kgのCO2削減に寄与できた、という結果となりました。

商用化を目指す上ではまだまだ課題が多くありますが、来るべき脱炭素社会に向けてEVを走らせるだけでなく、再エネ価値を融通する取り組みなど、仕組み面での知見も溜まって参りました。引き続き実用化に向けて研究を重ねて参ります。

参加者の皆様、スタッフの皆様、お疲れ様でした!!

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